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買物する際にお得かどうか調べちゃうくせに後で同じ事を調べ直してばっかり。なので記録を残す事に。似た状況の人の轍になれれば

東京23区の帯状疱疹ワクチン助成状況

帯状疱疹 ワクチン
(最終更新日:2023/06/30)

はい、今日は東京23区の帯状疱疹ワクチンの助成状況の話。

帯状疱疹とは

帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。

帯状疱疹とは
通常、皮膚症状に先行して痛みが生じます。その後皮膚症状が現れると、ピリピリと刺すような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい場合があります。

多くの場合、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、神経の損傷によってその後も痛みが続くことがあり、これは「帯状疱疹後神経痛(PHN)ピーエイチエヌ」と呼ばれ、最も頻度の高い合併症です。
また、帯状疱疹が現れる部位によって、角膜炎、顔面神経麻痺、難聴などの合併症を引き起こすことがあります。

帯状疱疹予防.jp|帯状疱疹の原因から症状・予防について

80歳までに3人に1人が発症ってすごいです。かかった人に聞くと誰もが「ピリピリ痛かった!」って言うので怖いですね…。さらに後遺症の確率が高い…!

帯状疱疹はワクチンで防げる

でも大丈夫!ワクチンがあるんです!

帯状疱疹ワクチン 種類 効果 価格 ビケン シングリックス
帯状疱疹ワクチン(生ワクチン、不活化ワクチン:シングリックス)について | 吉祥寺まいにちクリニック 内科・皮膚科・泌尿器科

ワクチン種類 帯状疱疹発生
抑制効果
帯状疱疹後神経痛
抑制効果
接種方法/回数 費用
ビケン 51.3% 66.5% 皮下注射/1回 7,000~10,000円
シングリックス 97.2% *1 100% *2 筋肉注射/2回 40,000~60,000円(2回分)

参考:帯状疱疹ワクチンについて-丸の内クリニック - 東京都千代田区丸の内オアゾにて診察しております
 
安い方のビケンでも発症率を5割防いで後遺症も6割防いでくれます。高い方のシングリックスになるとなんと発症率を97%も防ぎますし後遺症に至っては100%防いでくれます。これはすごい。

シングリックスは強力だけど価格が高い

シングリックスは2回打つのもあって総額がビケンの6倍ぐらい。だいぶ高いけど持続期間が長いので割ると2.7倍未満です。

ワクチン種類 持続期間 1日当りの費用
ビケン 5年 *3 10,000円/1,825日=5.5円
シングリックス 11年 *4 60,000円/14.9円

例えばビケンを打ったけど発症して後遺症が残った場合

ビケンは逆に言えば5割は帯状疱疹を発症して、3~4割は後遺症が残ります。仮に55歳でビケンを打って56歳で発症し後遺症が残った場合、71歳で亡くなっても15年間ずっと痛みと共に生きて行く事になるわけです。

発症 寿命 年数 年間費用
56歳 66歳 10年 年6,000円(1日16.4円)
56歳 71歳 15年 年4,000円(1日11円)
56歳 76歳 20年 年3,000円(1日8.2円)
56歳 81歳 25年 年2,400円(1日6.6円)

説明を簡略化する為に「56歳で発症」に固定していますが「55歳でビケン1回目、60歳で2回目、65歳で3回目、66歳で発症」でも10年ズレるだけで残り寿命に対するワクチン費用は同じです。

悪魔が現れて「年4,000円のサブスクに入る(又は1日11円払う)ならばお前のその痛みを取ってやろう」って取引を持ちかけて来たら「その痛みを」って言ってるあたりで食い気味に「ははは払います!!」って言う人がほとんどなんじゃないかな…!
 
こう書くとビケンがダメみたいに聞こえるかもしれませんがノーガードから半分ガードするようにしただけで相当安心なはずなのでビケンも十分に価値があります

但しシングリックスの対象は50歳以上

補助金なしの自腹で打つなら50歳未満でも打てるのかと思ってましたが50歳未満は対象外だそうです。まあ確率はだいぶ低いみたいだから良いのかな。国民全体で50歳以上推奨ってなると50歳で帯状疱疹になる人は相当少ないのかも。55歳や60歳では遅いけど50歳なら大半をカバー出来る、って事なら50歳以上のみを対象にしそうなので。ビケンなら50歳未満の人も自腹で打てます

シングリックスが50歳未満も対象になりました!

一部の人のみですが打てるようになりました。

強い痛みや発疹などの症状が出る帯状疱疹(ほうしん)を予防するワクチンについて、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は26日、免疫不全など一部の18歳以上を対象にした製造販売が厚生労働省に承認されたと発表した。これまでは50歳以上が対象だった。

帯状疱疹ワクチン、免疫不全など一部の18歳以上も対象に GSK社(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

新たな対象は、帯状疱疹にかかるリスクが高いと考えられる18歳以上で、病気や治療により免疫不全となった人や免疫機能の低下やその可能性がある人、医師が接種を必要と認めた人。
 
帯状疱疹ワクチン、免疫不全など一部の18歳以上も対象に GSK社:朝日新聞デジタル

東京都の2023年度予算案で市区町村に帯状疱疹ワクチン助成

去年までは東京都内で帯状疱疹ワクチンの助成を行っている区は文京区のみでした。

帯状疱疹ワクチン 東京都 助成 7億円

令和5年度(2023年度)東京都予算案の概要 105ページ目

ところが2023年度は東京都も2分の1を負担するという事になったので多くの区が助成し始めています。23区の助成状況は以下です。

2023年23区の帯状疱疹ワクチンの助成状況

2023/04/12 現在
23区中20区が実施中か実施予定。
台東区、大田区、江戸川区の3区のみが助成予定の発表無し。
2023/04/27 現在
23区中20区が実施中か実施予定。
毎週確認していますが相変わらず台東区、大田区、江戸川区の3区のみが助成予定の発表無し。
区議会議員選挙があったばかりなので一部リセットされちゃってるかもしれないですね…。
2023/05/18 現在
23区中20区が実施中か実施予定。
毎週確認していますが相変わらず台東区、大田区、江戸川区の3区のみが助成予定の発表無し。

2023/05/26 現在
江戸川区が追加になりました!しかも償還払いに対応。
23区中21区が実施中か実施予定。
台東区、大田区の2区のみが助成予定の発表無し。
千代田区は「5月告知予定」と言いつつもう26日ですが詳細発表なしでちょっぴり不安…。
葛飾区は10月からと遅いせいか補助額の発表がまだです。

2023/06/02 現在
大田区が追加になりました!
23区中22区が実施中か実施予定。
台東区のみが助成予定の発表無し。
千代田区は「5月告知予定」と言いつつもう6月1日に告知してました。
葛飾区は10月からと遅いせいか補助額の発表がまだです。
墨田区も詳細は未発表。
償還払いに対応してる区にはを付けるようにしました。
台東区は最下位なので償還払いに対応して増額もしてほしいですね。

2023/06/30 現在
台東区が追加になりました!
23区中全てが実施中か実施予定。やったね。
台東区は最後だったので償還払いを期待しましたがやらないそうです。
葛飾区の補助額発表は相変わらず無し
墨田区は詳細が出ました。

償還
払い
助成状況 ビケン
(自己負担額目安)
シングリックス
(自己負担額目安)
対象
千代田区 2023年4月~?
2023年6月~(予定)
5月告知予定(4月告知なし)*5

2023年6月~
2023年4月以降であれば
償還払い可)
4,500円
(2,500~5,500円)
11,000円×2
(18,000~38,000円)
50歳以上
(不要) 中央区 2023年4月~?
2023年4月~実施中
4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 港区 実施中 6,500円
(500~3,500円)
15,000円×2
(10,000~30,000円)
50歳以上
(不要) 新宿区 2023年4月~実施中 4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 文京区 実施中 5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
無し 台東区 未定
2023年8月~
4,000円
(3,000~6,000円)
11,000円×2
(18,000~38,000円)
50歳以上
無し 墨田区 2023年4月~?
2023年9月~(予定)
決定告知予定の記載なし*6
2023年9月~
4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 江東区 2023年4月下旬~ 4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
無し 品川区 2023年7月~(予定) 5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 目黒区 2023年4月~
2023年4月~実施中
5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
無し 大田区 未定
検討中(PDF)

2023年7月~
5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
無し 世田谷区 2023年7月~(PDF)
2023年7月~(予定)
4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 渋谷区 2023年4月~
予診票を順次発送中
4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 中野区 実施中 4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 杉並区 検討中
2023年4月~実施中
5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
無し 豊島区 2023年6月~
2023年6月~(予定) *7
5,000円
(2,000~5,000円)
11,000円×2
(18,000~38,000円)
50歳以上
(不要) 北区 2023年4月~?
2023年4月~
予診票を順次発送中
5,000円
(2,000~5,000円)
11,000円×2
(18,000~38,000円)
50歳以上
(不要) 荒川区 準備中
2023年4月~
予診票の交付受付中
4,000円
(3,000~6,000円)
11,000円×2
(18,000~38,000円)
50歳以上
無し 板橋区 2023年7月~(予定) 4,000円
(3,000~6,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不要) 練馬区 2023年4月~
予診票を順次発送中
4,000円
(3,000~6,000円)
11,000円×2
(18,000~38,000円)
50歳以上
無し 足立区 2023年8月~(非公式)
2023年8月~(予定)
5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上
(不明) 葛飾区 2023年10月~?(非公式)
公式「助成行ってません」*8
2023年10月~(予定) *9
未定 未定 50歳以上
江戸川区 2023年9月~
(2023年4月以降であれば
償還払い可)
5,000円
(2,000~5,000円)
10,000円×2
(20,000~40,000円)
50歳以上

江戸川区は償還払いに対応

江戸川区 帯状疱疹ワクチン 助成 償還払い 後払い

23区中21番目と出遅れた江戸川区ですが償還払いに対応するそうです。償還払いは後払い方式の事ですね。2023年9月から助成開始だけどワクチンを先に打っていても今年4月以降の話なら遡って補助金出すよ、って仕組み。出遅れた分を取り返す良い取り組みだと思います。

まとめ

港区は助成額が多くて素晴らしいですね。
 
大半の区は先陣を切っていた文京区の助成額を元にして同額を設定しているものと思います。さすがにワクチン価格の相場までは調べていませんが去年までと今年では物価が違うのでワクチンも値上がりしている可能性があります。さらに円安も関係していたら同額設定では全然足りない気がするので各区は単なる前例主義ではなく物価高や世界情勢を踏まえた上で助成額を決めてもらいたいところです。
 
「未定」となっている区もさすがに助成し始めると思っているので公式発表が出たら随時更新していきます。

都のホームページに23区他の一覧ページが出来ていました

帯状疱疹ワクチン 東京都 助成状況
www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp

*1:50歳以上。70歳以上は89.8%

*2:50歳以上。70歳以上は85.5%

*3:5×365=1,825日

*4:11×365=4,015日

*5:5月まで助成開始しない事が確定しているので4月いっぱいは区ホームページをチェックしなくて良い。こういう告知はありがたいですね

*6:7月いっぱいまで決定や申込みの発表しないから8月に区のホームページを見てね、みたいな説明ほしいところ。この記述が無いと小まめにチェックしなきゃいけなくて時間の無駄。その点、千代田区の告知は素晴らしいですね

*7:更新されるたびにURLが変更されちゃう仕様?だとしたら自治体広報としてダメダメですね…

*8:さすがに「10月開始予定」って書いた方が良い気がする…

*9:文言修正で10月開始と書かれました